私たちのこと
しなやかデザインについて
はじめまして。しなやかデザインです。私たちはウェブ、VI/ロゴ、グラフィックを制作するデザイン事務所です。また、それらのデザインに加え、企業やプロジェクトに長期的に関わり、そのブランド価値や魅力をともに考えるような仕事もしています。
東京・清澄白河のデザイン事務所
出張、ワーケーション、バケーション?
言い方はともかくとして、兎にも角にも5日間、四国に行ってきた。
きっかけは昨年4月、しなやかデザインのウェブサイトからの問い合わせがあり、愛媛県八幡浜市でコワーキングスペース兼宿泊施設「コダテル(https://codateru.com/)」を運営している浜田規史さんに依頼された新しい観光サービスのロゴデザイン。2020年の1年間、デザイン検討のためプロジェクトメンバーとZoomミーティングを重ねて完成したものが以下のロゴである。
Meguribitoというサービスの頭文字Mをモチーフに、このサービスが提供する旅の、飾りない素の体験を石ころに見立ててその隙間に人との出会いがあることをロゴマークで表現した。詳しくはサービス開始後(2021年4月サービス開始予定)にまた書きたいと思うけど、とにかくそのロゴを作ったことをきっかけにプロジェクトメンバーのミーティングに居座って好き勝手な意見を言っていたところ、コダテルの浜田さんから「コダテルでワーケーションできるよと」聞いて4日間コダテルにお世話になってきた。
コダテルについて、もう少し説明。元々金融機関で働いていた浜田さんが地元のまちを良くしたいと起業、古民家を改修して立ち上げたのがコダテルだ。1階がコワーキングスペースに、2階にゲストのための宿泊施設が設えられている。僕の解釈では近隣住民(に関わらず全国の人)のやってみたいこと、それは個人的な小さいことから起業など大きいことまで、様々なことを「企て」と呼び、実現するためにサポートする施設がコダテルである。
コダテルがある八幡浜は、そこそこ栄えてはいるけれど、いわゆる地方の港町で、普通に考えればコワーキングスペースが流行りそうな土地には見えない(けど、魚はとても美味しい)。そんな場所で立ち上げたコダテルを、様々な企画やイベントを行うことで運営していることは心底すごいと思うし、尊敬できると今回改めて感じた。実際に滞在する中で話をしたコダテルの会員には、コダテルを知ったことで他県から移住したという人が何人もいて、まちの人口増にも寄与しているのである。似たようなのコミュニティスペースは全国にあるが、ここは数少ない成功事例なのかもしれない。
4日間の滞在中はコワーキングスペースで仕事もしつつ、訪れた人と話したり、前述の観光サービスMeguribitoのための取材に同行したりと楽しく過ごさせてもらった。
ちなみに、四国を訪れたのはコダテル・Meguribitoがきっかけではあるが、その目的は昨年から仕事で知り合った人と会うことだった。浜田さんをはじめ、昨年は四国の仕事がいくつかあったのだが、コロナ渦のタイミングもありどの仕事も直接会えず、オンラインで進めてきた。いくつかの仕事はすでに概ね完了していて、今更会いに行ったところですぐに何かをやれるわけではないのだけれど、僕のスタンスとしてZoomがあるから会わなくてもいいという価値観にはあまり賛成できず、どんな形でもきちんと会って、少しでも話をしたいと思っているため、今回機会を作って浜田さんを含む何人かの人にお会いしてきた。(急な訪問にも関わらず会ってくれて、それだけでなくお土産までいただいた皆さんありがとうございました。)
お客さんと会って話したいと思う動機は「デザインの仕事はお客さんがいないと成立しない(実は例外は多くあるのだけどここでは割愛)」性質上、下手をすれば「他人事」になってしまうデザイン業を、できるだけ血の通ったものにしたいという個人的な思いが元になっている。お客さんから請け負ってデザインをすることについてこの一年くらい色々と考える中、たまたま読んだウェブの記事で、福島在住アクティビスト・小松理虔氏が提唱する共事者という概念にヒントをもらったので(小松氏の一連の記事を読んでデザインはもしかしたら共事のプロなのかもしれないと感じ、とても勇気をもらった。)、これについてもいずれ書いていきたいと思っている。
当事者から共事者へ(1) 障害と共事|小松理虔
https://genron-alpha.com/gb041_01/
コダテルのワーケーションや四国滞在を通して、会いたい人に会い、そこからデザインの仕事について、共事者であることについて色々な示唆をもらえたので、これについては今後も考えたいと思う。
なお、念の為、というか一応、今回出張前にPCR検査を受けている。絶対とは言えないが新型コロナの感染を拡大させてはいないはず。こんなことをいちいち言うのも嫌なのだけれど一応。